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私が影響を受けた映画

映画はそれまでにも何本も見てきた。当時テレビでは日曜洋画劇場など60年代の古いウエスタン映画が夜のゴールデンタイムでは当たり前のように流れていた。西部劇は本当にテレビでやっていれば必ず見ていたものだ。父親が映画好きなせいで、家ではみんなで見るのが当たり前だったのだ。ジョン・ウェインやジュリアーノ・ジェンマ、クリント・イーストウッド、スティーブ・マックイーンのウエスタン映画は大好きだった。戦争映画も多く放映されていた。そして、映画と共にいつも音楽があった。映画のサントラが流れるといつも映画のシーンが脳裏に蘇ってきた。そんな映画漬けの日々を過ごしてはいたものの、衝撃的に心に残る作品とは、なかなか巡り合わなかった。

中学生の時に見た3つの映画がとても共感を覚えた。マーロン・ブランドの暴力者(あばれもの)とジェームス・ディーンの理由なき反抗、エデンの東だ。最初に見たのは暴力者のほうだった。バイク乗ったアウトローの集団(日本でいうところの暴走族のかわいい版みたいなもの)の話だった。でもマーロン・ブランドの出で立ちや、仕草がとても渋く見えた。続いてみたジェームス・ディーンの上目遣いに見つめるあの目がなんともいえず、親近感を覚えた。ジェームス・ディーンの遺作となったジャイアンツもすぐに見て、髪型まで影響を受けた。そのおかげで、それから10年以上にも渡り、髪型はリーゼントだ(笑)

ジェームス・ディーンの映画を見たあと、日本映画の日活映画に出ていた赤木圭一郎にはまった。霧笛が俺を呼んでいる、なんかはジェームス・ディーンと同じく若くして交通事故で死んでいるので、もっと作品を見てみたかった気もしたが、年を重ねた姿は想像できなかった。

高校生になった時に、衝撃を受けた映画がスタンリー・キューブリック監督の時計じかけのオレンジだった。暴力に次ぐ暴力。ドラッグ入のミルクを飲みながらウルトラバイオレンスの計画をたてる。ホームレスを棍棒で集団でめった打ちにする。敵対不良グループも叩きのめす。あげくに作家の家にみんなで忍び込み雨に唄えばを口ずさみながら、作家の妻を犯した。もうとどまることをしらない暴力の嵐。雨に唄えばを口ずさみながら暴力をくる返すシーンには、なぜだか”笑って”しまった。そう、なぜだか笑ってしまったのだ。そんな自分の感情をおかしなやつだと客観的な立場で見ている自分がいた。主人公はそんな暴力的な人間だったが、自宅ではベートーベンの第九を愛聴していた。そんなインテリぽいところとのギャップがとても魅力的に見えた。

今思うに、10代の頃というのはちょい悪な気分っていうのがなんだかかっこいいとでも思っていたのだろう。当時は横浜銀蝿あたりのつっぱりブームだったから尚更だったのかもしれない。

大学生になるとVTRを手に入れたおかげで24時間映画も録画できる環境になったので、ひたすら録画した映画を見て、気に入った映画は映画館に足を運んだ。

次回はその大学時代に出会った映画の話でもしようかと思う。